セルフエステ経営でのよく起こるトラブル3つと回避方法をそれぞれ解説。経営者であれば必ず対策を
冒頭分
エステ業界が初めてで、これから、セリフエステやエステサロンを経営していく経営者様。どのようなリスクがあるかということをザッっと把握しておきたく有りませんか?
本記事では、3つの大きなリスクの説明とその回避方法を解説いたします。どの回避方法も大きな工数や費用はかかりませんので、きっちり抑えておきましょう。
目次
セルフエステサロン経営の大前提のリスク対策
先に具体的なリスク3選の前に、大前提として取っておきたいリスク対策を紹介します。
この仕組みを導入するだけで様々なリスクに対応できますし、セルフエステ、エステサロン経営の基本となります。
同意書を取る
初めて来店されたお客様には必ず同意書を取るようにしましょう。
少し固くなりますが、同意書で分かりやすく禁止事項や注意事項を伝えることで、スタッフが物腰柔らかく伝えるよりも効力があります。
3ヶ月に1回ほど見直して、お客様に守っていただきたいことや注意事項をアップデートしていくことも大事になります。
講習を定期的に行う
リスク管理をする上で、スタッフの知識や技術は凄く大事になります。
講習自体は、外部に委託しなくても店長を含めたスタッフたちで講習を社内向けに開催することも良いかと思います。
講習と言うとしっかりしたイメージでとっつきにくい場合は、最初は「共有会」程度から始めるとよいかと思います。
基本的には「店舗で起こったトラブル」や「起こりそうなトラブル」から、みんなで座談会&報告形式でやれば問題ないかと思います。
例えば、
「先日来たお客様が軽い肌荒れを起こしてしまったので、みんなで対策を考えよう。」ということでアイデアを持ち寄ったりして、その中の大事そうなことを実行していくだけでも十分です。
このような習慣を店舗側で3ヶ月1回などのペースで回していくことでサロンのリスク対応能力を上げ続けることができます。
損害賠償保険に入る
お客様とのトラブルでの最後の砦として、損害賠償保険に入っておくことをおすすめしております。
各協会団体が用意していているものでも良いですし、保険会社が持っている基本的な保険でも問題有りません。
年間1万円〜2万円ほどなので、高いリスク対策でも有りません。
現場のスタッフ側としても、トラブルが起こった際の一次対応としても
「私が責任を持って最後までご対応いたします。」
と言ってもらうためにも「最終的には、保険があるから大丈夫。」という安心にもつながるかと思います。
以上、はセルフエステやエステサロンを経営する上での最低限やっておくべき対策です。
こちらは、確実に対応しつつ、更に具体的に、以下に3つのリスクと回避方法をまとめました。
セルフエステ経営でのリスクその1、お客様の怪我
一番想定しておいたほうが良いリスクとしては、「お客様の怪我」が一番よくあるリスクと言えるでしょう。
特に通常のエステサロンと違い、セルフエステはまだ業界が浅いため、きっちりとしたリスク対応ができていない場合が多いです。
ラジオ波での火傷、脱毛マシンでの火傷、吸引器での内出血、等が挙げられます。
その他にも怪我では有りませんが、ジェルやクリームが肌に合わずに肌荒れしてしまうというケースも必ず起こってきます。
回避方法
マシンの使用方法をスタッフがしっかりとレクチャーすることが一番の回避方法です。
特に、セルフエステの場合は、教えるだけでなくお客様にやらせて、チェックすることが重要です。
そのためには、スタッフの定期的なロープレや講習を受けておくことが重要となります。
セルフエステサロンの場合は、ポスター等で施術方法の流れを分かりやすく示しておくことも重要かと思います。
また、ジェルやクリームでの肌荒れについては、必ず起こってくるので、皮膚が弱い方は施術前にパッチテストをご案内することもおすすめいたします。
パッチテストをやらずに施術してしまい、肌荒れが起こった際も焦らず、近くの皮膚科をご案内するようにしましょう。
その上で別のジェル、クリームも用意することで、今後安心して通える体制を整えておきましょう。
肌荒れについては、よっぽど大事には至りづらいですが、その際の対応が不十分で不信感を抱かれてしまうということもありますので、対応を想定しておくことが安心に繋がります。
セルフエステ経営でのリスクその2、月額契約(サブスク)でのトラブル
セルフエステサロンの場合は、月額契約(サブスク)が最近は主流になってきているかと思います。
月額契約の規約については、サロン独自で違ってきたりするので、しっかりとお客様に伝えて納得してもらうということが重要となります。
例えば、以下のようなトラブルが挙げられます。
月額契約した際の縛り期間を伝えておらず、いざ退会しようとした際に縛り期間内で退会ができないといったトラブル
退会方法が「来店しないと退会できない」という規約になっている場合にお客様は知らずに電話で退会を宣言して、退会が完了したと勘違いされるトラブル
回避方法
上記のようなトラブルの回避方法は以下になります。
A,契約時に規約をお客様とスタッフで読み合わせ
契約する際に、プリントした契約書をお客様とスタッフが二人で持ち、読み合わせをしましょう。
大事なところにはマーカーを引きわかりやすくすることもポイントです。
更に契約書は、お客様が1人で読める時間3−5分ほどでも用意することも大事になってきます。
B,同意をもらっているという証拠を残す
当たり前ですが、契約書に同意をするという、サインなどの証拠は一つ有効な回避方法です。
契約書にサインを頂くということは、しっかりお客様が「契約内容を読み、納得した」ということの意向になります。
後からトラブルになった際にも、「契約書に書いてあり○○様もご納得頂いております」ということを伝える大事なツールとなります。
C,契約書面のコピーをメールや書面などで残しておく
契約書は残しておいて、しっかりまとめておくことが重要となります。
おすすめの管理方法は契約当日に、お客様宛にメールでお送りしておくことです。
そうすることで、店舗側も見返しやすいですし、お客様側も規約を確認したいと思った際にメールで見返せるので、便利かと思います。
店舗でやりやすい管理方法で対応していきましょう。
D,特定商取引法の特定継続的役務提供のガイラインがある
特定商取引法のホームページ内に「特定継続的役務提供」のガイドラインが載っております。
このガイドラインは過去に大手の脱毛サロンでのトラブルや英会話教室でのトラブルを参考に作られたガイドラインで参考になります。
自分のエステサロンが「特定継続的役務」に該当しない場合でも
一つの参考になるかと思います。
セルフエステ経営でのリスクその3、ハイフ(HIFU)マシンのリスク
セルフエステでハイフ(HIFU)マシンを扱う場合は要注意です。
1つ目の「お客様の怪我」と似たリスクになりますが、ハイフ(HIFU)マシンは最近注目されていることもあり、あえて1つのカテゴリに分類いたしました。
ハイフ(HIFU)マシンで顔に火傷をして跡が残ってしまった。
ハイフ(HIFU)マシン施術後に顔が麻痺したような状態になって、皮膚が引きつり、笑うとぎこちない笑顔になってしまう。
と言ったケースがニュースや口コミで見られます。
回避方法
1,スタッフが定期的にマシンの講習を受ける
ハイフ(HIFU)マシンを導入しようとしているサロンのオーナーや店長様がこの記事を見ている方に、質問です。
「御社では、神経学などの講習や定期的なハイフの打ち方講習は準備しますか?」
もしできていないようであれば、そのような勉強会を導入することをおすすめいたします。
ハイフ(HIFU)の打ち方講習については、メーカー側に問い合わせて、一度施術の講習を動画で撮影しましょう。それを月に1回30分ほど、おさらいする形や、現場で起こった不明点や改善点を持ち寄る会を開くだけでもよいかと思います。
また、ハイフ(HIFU)は神経に当たると軽い後遺症に陥る可能性もあります。
そのため、神経学の教材を共同で学習していくこともおすすめいたします。
2,注意事項やハイフ(HIFU)マシンのリスクをお客様にしっかり伝える
ハイフ(HIFU)マシンを導入する上で、お客様に「安全に使わないと危ないマシンなんだよ。」ということを伝える必要があります。
同意書に加えて、ハイフのよくあるリスク、打ち方の資料などを掲示しておくことをおすすめいたします。
3,ハイフ(HIFU)マシンは扱わない
数店舗で展開されている場合は特に、ハイフ(HIFU)マシンを扱わないという選択肢もあります。
ハイフ(HIFU)マシンをについては、業界団体からの注意喚起と各省庁での実態調査が進められているといいます。
個人店で責任者や店長がしっかりと安全管理をしているならまだしもフランチャイズや複数店舗展開している場合は、リスクが格段と上がります。
行政からの指導もあり得ると考えておいたほうが良いかと思います。
以下の記事に、セルフエステの経営リスク以外の更に重要なポイントをまとめたので、セルフエステ経営に興味があればご確認ください。
念の為、ハイフに関するニュースも以下にまとめておきます。
2017年3月2日 国民生活センター
エステサロン等でのHIFU機器による施術でトラブル発生!-熱傷や神経損傷を生じた事例も
2019年8月2日 日本エステティック振興協会
2021年7月30日 朝日新聞デジタル
2021年7月30日 消費者安全調査委員会 記者会見
2022年7月26日 消費者安全調査委員会 経過報告
エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故に係る事故等原因調査について(経過報告)
※2015年の大阪MDS社の国内未承認の医療機器「Di-Lipo(ディライポ)」販売容疑(薬機法違反)での罰金150万円、執行猶予3年の判決の件は割愛します。
セルフエステを経営する上でリスク対策を管轄している方へ
リスク対応は、知識と対策がきっちり行えてれば確実に回避できるものが多いです。
店舗側で運用できるよう責任者の方が、しっかりと対策まで落とし込みましょう。
フランチャイズ個別説明会の申込み
エスプラのフランチャイズ参加の前にノウハウ部分、収益計画等を共有させていただきます。
遠方の方も是非お気軽にご連絡をお待ちしております。